InstagramのフィルターをLightroomで再現してみた Part4 RGBヒストグラム
前回はトーンカーブの意味と調整方法について説明しました。
今回はRGBのヒストグラムについて説明していきます。
RGBのヒストグラム
RGBヒストグラムについては前回のトーンカーブの調整の説明にて少しだけ説明しました。
このカラフルなやつ。
かなり雑な説明だったのでこりゃー誰もわかんねーぞと私も思っていたのですが、読者の方の目をごまかせるわくけもなく案の定
「何を言ってるのか全くワカランぞ」
とコメントいただきました。
また、InstagramフィルターのLightroomにおける再現にはこのRGBヒストグラムの知識が必要不可欠なので、今回しっかりと説明していきたいと思います。
前回の説明を一旦忘れていただき、まずは写真のピクセルの話から始めます。
写真の各ピクセルが持つ情報は以下の2つ
- 輝度
- 色情報(RGBの値)
この二つのうち、輝度のみを用いて作ったのが前々回で詳しく説明した輝度のヒストグラムです。
では今回説明するRGBのヒストグラムは何なのかというと、この二つの情報(輝度と色情報)両方を使って作るヒストグラムになります。
一つの写真データから、Red, Green, Blue各一つずつ、計三つ作ることができます。
試しに赤(Red)のヒストグラムを作ってみましょう。
以下のように、輝度を横軸、縦軸をRGB値(赤のヒストグラムなので今回はR値)にしたフィールドに、各ピクセルの情報を追加していきます。
具体的には、横軸において各ピクセルの輝度の値の場所に、同ピクセルのR値を足していきます。
例では1ピクセル目の情報を追加しています。1ピクセル目の輝度は50, R値は100なので、グラフの横軸で輝度が50のところに、100を加算します。
この作業を全てのピクセルに対して実施すると、R(赤)のヒストグラムが完成します(以下は例)。
GとB(Green, 緑とBlue, 青)のヒストグラムもRと全く同様の手順で作ることができます。
そうやって出来た赤・緑・青のヒストグラムを重ねたものが何回も登場している以下の図になります。
赤と緑のヒストグラムが重なる部分は黄色(Yellow)に、緑と青のヒストグラムが重なる部分はシアン(Cyan)に、青と赤のヒストグラムが重なる部分はマゼンタ(Magenta)になっています(実際に二色の色を同じだけ混ぜるとこの色になる)。
また、赤・緑・青全てのヒストグラムが交わる部分はグレーになっています。
RGBのヒストグラムの意味
こうやって作り方を追っていくと、RGBのヒストグラムが何を表しているのか一目瞭然ですね。そう、輝度毎の色の分布です。
例えば、以下の写真は明るいかつ青い部分(空)が多いですよね。
同時に、青(B)のヒストグラムの横軸で輝度が大きい部分(右端)が突出しているのがわかると思います。
このように、RGBのヒストグラムでは輝度のヒストグラムでは見えてこなかった、写真全体が持つ色の雰囲気を把握することができるというわけです。
RGBのトーンカーブ
さて、RGBのヒストグラムがあるということは当然RGB単位で調整ができる機能があってもおかしくないはず。。
ということで、ピンと来た方がいるのではないかと思います。
RGBのトーンカーブ、あります。
次回はRGBのトーンカーブについて説明します。