工場夜景の撮り方について語ってみた その①
今週からは連続で工場夜景の撮り方について説明していきます。
工場夜景の美しさ
夜中に煌々と光る無数のライト、立ち上がる煙。そして鳴り響く重低音。
我々が寝静まった後も止まらず昼夜関係なく、何かを飲み込んではまた別の何か生産し続けている…
工場夜景の魅力は、工場の人工物としての無機的な冷たさや美しさと、まるで生きているかのような有機的な怪しさや迫力、美しさが混じり合った部分にあると私は考えています。
今回はそんな夜の工場の写真を綺麗に撮るにはどうすればよいか?に迫りたいと思います。
ちなみにこの記事を書くまで実はろくに考えもしなかったのですが、無数についているライトにはちゃんと意味があるようです。
- 夜勤に作業する方々の視認性の確保のため
- 夜間に飛行している航空機などに対し、危険な場所であると知らせるため
- 夜間に液漏れなどを視認するため
- 防犯カメラの視認性を上げるため
などなど。 作業や防犯、安全確保のために点けられた灯りがイルミネーション的な感覚で楽しまれているというのは面白いところですね。
って、それは都市部の夜景(社畜が生み出す光)も同じか。。みんなクリスマス・イヴの夜景には敬意を払おうな!!
何はともあれ下調べ
全ての写真撮影において言えることですが、下調べをしておくに越したことはないです。
工場夜景に関しては、検索すると親切にも撮影スポットをまとめたサイトも出てきます。 yakei.tw
「工場夜景ガイド」にはこの画角で撮るとこんな写真が撮れるぞということまで書いてありまず(正直言って親切すぎる)。
撮影スポットの情報がここまで公開されているのはすごいことだと思います。
というのも、本来撮影スポットを公開するメリットというのは、公開する本人にはほとんど存在しないため。
なぜなら、公開してしまうと人が集まりすぎたり、私有地に入り込んだりして近隣住民に迷惑をかけるといった公害が発生し、結果として立ち入り禁止になってしまい、二度とそこで写真を撮れなくなってしまうこともしばしば。
北海道の美瑛なんか有名ですし(公式サイトに書いてあるレベル)、似たような話が定期的にTwitterでもよく話題になっていますよね。 town.biei.hokkaido.jp
自分がカメラマンとしてマナーを守っていても、他の誰かが守らないと自分まで割りを食ってしまう可能性があるというわけです。このような事態になるのを避けるためにも、なるべく公開はしたくないですよね。
また、カメラマンにとって「撮影スポットを公開する」ことは自らの手の内をバラしてしまう行為でもあります。
スポットを公開するということは、たくさんの人がそのスポットで写真を撮るようになるということ。
ということは、相対的に自分で撮影した写真の価値が下がってしまうということを意味しています。
これはプロにとっては致命的ですよね。
とはいえ、プロの皆さんもスポットだけではなく経験を含めた写真の腕で勝負しているわけですから、スポットを公開しただけで差が縮まるといわけではないのですが、その可能性を高めてしまうという意味では間違っていないのかなと。
…なんか話が逸れましたね?話がよく逸れるのはこのブログの特徴です!
別に記事の内容を水増ししているわけじゃあないんだからね!勘違いしないでよね!
工場夜景に関しては色々な情報が公開されているわけですが、理由はこんなところでしょうか?
- もはや撮り尽くされたスポットのため新規性がない
- そもそも工場の周りには民家がない
とはいえ、被写体である工場に近づけず、離れたところが撮影地点になるようなケースでは近隣に迷惑がかかる可能性もあるため、 時間に注意するようにと注意書きがありますね。したがって一概に2.が正しいとも言えないのですが。。
ともかく、幸運にも撮影スポットが公開されているのが工場夜景撮影というジャンル。
これは非常に助かるので、ぜひ工場夜景を撮りに行く方はまず「工場夜景ガイド」で予習してから撮影に行きましょう。
今回はここまで。 次回は撮影に使用する機材について説明します。