Weekendcycler

Cycling, taking photographs, and drinking a cup of coffee on the weekend

会社の同期をクロスバイクに乗せてみた part2

ひとまず鎌倉あたりまで走ることは決まったものの、
天気予報を見ると、当日は朝8時くらいから曇り(降水確率30%)、15時から雨。


若干不安な雲行きであり、ここのところ出不精気味の自分なら避けるところだが、
この日には走らねばならぬ理由があった。


何故なら帰省などの関係もあり、この日を逃すとKと走れるのが来年になってしまうからだ。
試乗した当日にウェアまで買い揃えてしまうこの勢いにここで待ったをかけるのは勿体なさすぎる。


そんな思いもあり、若干の不安はあるが決行することに。
朝早く出れば雨を躱せそうだし、往復100kmなら休憩含めて6時間くらいあれば帰ってこれるだろうしね。

というわけでスタート時間の候補を2つ決めて、前日の23時までにどちらかに決めることにした。

  • 3:00
  • 6:00

え?3時?頭おかしいんじゃないの?そう思った人も多いはず。
しかしこの時間には意味がある。
3時に出るとちょうど江ノ島あたりに6時前に付くので、日の出を見ることができるのだ。
自分の力でたどり着いた先に見る日の出ほど感慨深いものはない…というかそれが自転車の醍醐味である。
あと風呂と飯。


…が結局、Kは深夜まで残業、僕は忘年会で帰宅が0時くらいになってしまい、
さすがにキツいという判断から、間を取って5時発に決定。
不測の事態に備えて、なるべく早く出た方がいいということでちょっと早めに設定。


今だから言うが、ライド前日は風呂には入らなかった。
というのも、風呂に入って髪を乾かして~とかやってるとそれだけで1時間消費してしまうからだ。
どうせ明日汗をかくわけだし、風呂に入るぐらいなら少しでも早く寝て体力回復に務めた方が良いと判断。
いずれにせよ3時間くらいしか寝れないわけだし…


軽くデオドラントシートで身体を拭き、濡れたタオルでワシャワシャ頭を拭き、その日はベッドに入った。
ちなみにこのシートで股を拭いた時の新世代の幕開け感がベッドに入った後もしばらく持続したせいでしばらく寝付けなかった。
これなら風呂入った方が良かったんじゃ…
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翌朝目が覚めると、3時間くらいしか寝てないのにも関わらず頭がすっきりしていた。
いつもの平日の、7時間寝て起きてから出社するまでダルさとは大違いである。
やはり今から走りに行くという状況が自分の精神を駆り立てている。


前日全く準備をしていなかったので、大急ぎで準備をして待ち合わせ場所のセブンに向かう。
大急ぎで準備をすると何か忘れ物をしそうな気がするが、そうならないためにいつも実践していることが自分にはある。
それは、外に出る直前に1日のライドを頭の中でシミュレーションすること。
まずは乗っている時の自分の格好はいつもどんな感じか、上から順番に想像していく。
ヘルメット、サングラス、グローブ、ビンディングシューズ…
そして次に、実際に乗っている時のことを考える。
トンネルを走るにはライトが必要、信号待ちではボトルから水分補給をする。
パンクしたときのために必要な道具はこれとこれとこれ…
記念撮影するからカメラが必要、早朝で人もいないからゴリラポッド(小さい三脚)が必要かな…てな具合に、一日の自分の行動をイメージしていく。
そしてイメージしながら自分の記憶を振り返り、目の前のバイク、身体を確認、問題がないことを確かめる。


これをするようになったのは理由があって、一度大学4年のときにやってはならない忘れ物をしたことに起因する。
当時大学でスキー部の主将をやっていたとき、レース当日にブーツを忘れてしまったのである。
主将としてはあるまじきミスである。
それから二度とそういうミスをしないように、出発するときはシミュレーションをするようにしている。
アルペンスキーも板、メット、ストック、ブーツ、ワンピース…といろいろ持っていく物が多い。
(といいつつもたまに忘れるんだけど…というかいつもそれでからかわれるわけだが)


どうやらセブンには自分が先に到着したようだ。しばらく外で待っているとフロントライトを点滅させた自転車が近づいてくる。
Kである。
どうやら彼も自分と同じく3時間くらいしか寝ていないようで、2人で「実質3時間しか寝てないからなー実質3時間だからなー」
とか言いながら朝飯を食べる。
あまりにも寒かったので僕はおでんを購入。具はいつも決まってちくわ、大根、はんぺん。
補給食もここで購入した。本当は羊羹が良かったが、売ってないのでウィダープロテインバー。
これ美味くて結構好きで、たまに箱買いしてる。

ウイダーinバー プロテイン ベイクドチョコ (12本入×1箱)

ウイダーinバー プロテイン ベイクドチョコ (12本入×1箱)


そして出発直前に道をググり始める僕。
普通は経験者の自分が事前にググっておくべきだが、そういえばすっかり忘れてた。
鎌倉に行くルートは何本かあるのだが、うまいこと道を選ばないと
バイパスにぶつかりまくって思うように進めなかったりすることを失念していた。
選び方によっては美味しい坂も登ることが可能。


時間も押してる(雨から逃げなきゃいけない的な意味で)ということで、
Google Mapがサジェストする最短ルートで向かうことに。


そこからしばらくこいで、20km地点で小休憩。
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ここまでは平地で特に問題なし。今日はさすがにロードで来たわけだけど、クロスバイクのK、全く遅れないあたりさすがである。
とここで驚くべき事実に気付く。


さっき買ったはずのチョコバーが無ぇ。


冷静に記憶を辿ると、リュックに入れた記憶すらないことに気付く。
リュックを背負っているのでバックポケットは使用していない。
そこで導き出された結論は1つ…


最初のセブンでゴミと一緒に捨てた。


間違いない。
忘れ物をしないためのシミュレーションについてドヤ顔で語っておいてこの有様である。
おでんを食べるのに時間をかけすぎて、焦って出発したのが悪かった。
全くもったいないことをした…次からはコンビニでの行動もシミュレーションしなければ。
しかし何か腹に入れないことには仕方ないので、あんぱんを買って口に放り込む。
ついでに羊羹も買い、今度はちゃんとリュックに入れた。


気を撮り直してスタート。しばらく行くと途中で見覚えのある分岐に到達。
そういえばここを右に曲がったらいい感じの坂があったような…
そんなおぼろげな記憶を頼りに右に曲がり、しばらく行くも坂は無し。
というかむしろ道に迷った…


Google Mapを頼りになんとか起動修正、すまんと謝るも、
Kとしては距離が増えたことによる喜びの方が大きかったようだ。
どこまでもストイックな男である。
鎌倉までのストレスフリーなルート、ちゃんと整理しとかないとな…


そしてトータル40kmくらい漕いで朝の8時くらいに鎌倉に到着。
いつもはかなり混んでいてストレスしかない場所だが、流石にこの時間帯はすいていた。
鶴岡八幡宮で何枚か写真を撮影。こんなに朝早いのにやたらと制服を着た学生がやってくる。
そういえばもうすぐセンター試験か…あの試験はもう二度と受けたくないね。
2次試験よりも緊張した記憶がある。


ここまでだと往復100kmいかないということで、そのまま江ノ島まで行くことに。
海岸線を走る。結局太陽は出ずなので、くもったままだが、やはり海沿いを走るのは気持ちいい。
あっという間に江ノ島に到着。


そろそろ腹が減ってきた。江ノ島と言えば生しらすが有名だが、さすがにこの時間にやっている店はない。
見回してみてもどこも準備している最中である。
どうすっかーみたいな話をしていると、Kが朝でもやっている店を見つけてきた。
江ノ島小屋である。
enoshima-koya.com

朝からやっているとはなかなか珍しい。
自転車乗りうってつけだなあとか思いながら入ると、後から何グループから自転車乗りがやってきた。
やはりそうか。


残念ながらその日はしらす丼を出していないようだったが、
正直腹が減りすぎているので何でも美味い。
ホロホロ丼を注文した。


ホロホロってなんだろう。ホロホロと聞くとコロボックルが持霊のツンツン頭のアイツしか思いつかないが。
そんなことを考えていると実に美味そうなどんぶりが運ばれてきた。
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ネットによると、旬の魚のくんせいをほぐし身にし、バター醤油をかけたご飯の上にのせた江ノ島グルメ。とのこと。
ううむバター醤油、実にいい香りがする。

写真では切れていて見えないが、むちゃくちゃでかい海苔が刺さっており、
こいつをちぎって散らしてもよし、巻いて手巻き寿司風にしても良し。


さらにおかわりし放題のだし汁がついており、〆にこいつをかけて、
山葵や味噌を入れて混ぜてお茶漬け風にも頂くことができる。


なんとも自由度に富んだどんぶりである。


食べる前からわかってたことではあるが、美味い。
バター醤油の濃厚さに、時折こっそりと仕込まれたしその爽やかさが頭を覗かせる。
今ブログを描きながら想像してよだれが出るまである。
お茶漬けもまた美味。山葵がたまらん。
無論だし汁はおかわりした。単体で飲んでも美味く、体が温まる。

そこそこいい値段はするのだが、朝早く起きて自転車に乗ったときのご褒美としてこれほど嬉しいものがあるだろうか。いや、ない。


そんな感じで満足な食事を終え、帰路についた。
帰りもまた道に迷ったりして無駄にアップダウンを繰り返すことになってしまった。
坂好きの僕としては願ってもないところ、それはストイックなKにとっても同じことだったらしい。
むしろ、坂で置いて行かれまくったことで闘争心に火がついたのか、始終「坂登りてー!」とか言ってた。
ヒルクライムでチーム戦を組むのもそう遠くない未来かもしれない。

そして迷いつつもなんとか家の近くまで帰ってきた。
時計を見ると14時、ここまでの走行距離は99.7km。
残り300mを埋めるために無駄に走ることにしたKと別れ、帰宅。


さすがに3時間睡眠だったこともあり、
腰を下ろした瞬間にどっと疲れが出てきた。
しかし悪くない疲れだ。
身体を動かした後の疲れというのは、どうしてこうも気持ちいいのだろうか。