Weekendcycler

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7meshのサイクルウェア(夏物)をレビューしてみた part1

7meshとは?

7meshというサイクルアパレルブランドをご存知でしょうか?

7mesh.com

かの有名なクライミングギアブランドであるARC'TRYXの創設メンバーがカナダのブリティッシュコロンビア州 スコーミッシュでスタートさせたサイクルウェアブランドです。

ARC'TRYXは"There is always a better way"(「物事にはより良い方法が必ずある」)という哲学をブランドの根幹とし、最高峰と技術と素材、そして優れたデザインを兼ね備えたクライミングギアを生み出し続けるブランド。

そのデザイン性の高さはクライミングの範囲を超えてタウンにも及び、昨今ではブランドアイコンである始祖鳥の化石の意匠が刻まれたバックパックを背負う人々を街中で散見するようになりました。

そんなARC'TRYXの創立メンバーが始めたサイクルアパレルブランドが7mesh。

7meshのブランドコンセプトは『より快適でデザイン性の高いウェアで自転車に乗りたい』という、我々サイクリストが常日頃持つシンプルかつ当然の欲求に対し基準を設けること

性能とデザイン両方を追求するという点はARCT'RYXに通ずるものがありますね。

サイクリングというスポーツについて

サイクリングというと、皆さんはどのようなイメージを持つでしょうか?

運動強度が低いスポーツであるという認識が多いのではないでしょうか。

サドルに座り続けるため、足だけで自重を支えるランニングと比較し足腰への負担が小さい。 同時に、上半身が固定されるため内蔵への負担も少ない。

確かに、他の運動と比較すると運動強度はかなり低いと言えます。

一方で運動強度が低いからこそ、長く走り続けることができるということを意味しています。

そして、その限界を試すような競技が自転車界には多く存在しているのです。

過酷なサイクリングイベント「ブルベ」

私が2018年一年間を通して参加してきたブルベ(Breveはフランス語で「認定」)というサイクリングイベントはその最たるもの。

ルールは非常にシンプルで、決められた制限時間内に決められたコースを走ることで認定されるというもの。

一見簡単そうですが、認定の中には距離は600km, 制限時間は40時間にも及ぶものもあります(PBPというパリで4年に1度開かれるブルベの王様は1200kmを60時間で走破しなければならない)。

(認定のバリエーションは200km, 300km, 400km, 600km, 1000km, 1200kmなど色々)

600kmというと、東京大阪間よりちょっと多いぐらいでしょうか。通常は新幹線や飛行機など文明の利器の力を使って行くレベルの距離感ですよね。

その600kmを40時間で走るとなると、常に時速15km出ていれば完走できます。 この数字は一見簡単そうに感じられますが、いざ走ってみるとこれが意外に厳しい。

特に600kmなど制限時間が1日を超える認定については、疲れからのパフォーマンスの低下・事故を防ぐために睡眠が必要になるケースが多いです。 (かなり速い人は睡眠なしで走ってしまうのですが、殆どの人は途中に睡眠を挟む)

そのためにスピードを上げて走り、そしてコンビニでの休憩時間を最小にし、時には走りながら食事し、なんとか作り出したバッファを睡眠時間に充てることで走り切れるという感じ。

ちなみに自分が600kmを完走したときは(走力が低いこともあり)39時間30分のギリギリでした。

サイクリングに求められるウェアの条件とは?

さて、そんなサイクリングに求められるウェアの条件とはどのようなものでしょうか。

サイクルパンツのパッド(ロードバイクなどのスポーツ用自転車のサドルはクッション性が殆どなく硬いため、自転車用のパンツには厚手のパッドが付いている)が薄いと、地面からの振動でお尻が痛くなるし、形状が合わないと股擦れを引き起こしてしまいます。

夏場は日焼けによる体力の消耗を防ぐと共に、かいた汗をすぐに発散させ肌を常にドライに保つことで快適性を担保する必要があります。

逆に冬場は冷たい風から身体を守りつつ、登坂などでかいた汗をうまく発散できないと長時間に渡って冷えが続き、体調不良やパフォーマンスの低下を招きます。

雨の際はしっかりと撥水すると共に、隙間から水の侵入を防ぎ身体を冷やさないようにしなければなりません。

加えて、長時間走り続ける場合は朝と夜の寒暖差、気温の変化などにも柔軟に対応できる必要があります。

と、このようにサイクリングというスポーツを長時間続ける場合は常に快適でなければならず、そのためにウェアの品質が重要になってくるわけです。

そんな領域に、今まさにアウトドア業界で培った技術を引っさげて風穴を開けようとしている7mesh(と勝手に想像)。 そのウェアは一体どんなパフォーマンスを発揮してくれるのでしょうか。

まずは今の季節柄入り用な夏物ウェアの全体像を紹介しつつ、それぞれを順に不定期でレビューしていきたいと思います。

夏用ウェア①: 選べる3種の半袖ジャージ

では早速7meshが誇る夏用ジャージについて紹介していきましょう。

なんと用途に応じて3種類から選ぶことができます。

  1. HIGHLINE JERSEY

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7meshが誇るジャージの中で最も軽量かつタイトなジャージです。 空力を意識したカッティングになっており、最もレーシー(競技向き)なモデルになります。

  1. QUANTUM JERSEY

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7meshのノーマルジャージと言っていいライン。 レース以外の練習やロングライドなどで選択することになりそうです。

  1. ASHLU MERINO JERSEY

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メリノウールを素材に使ったジャージです。当ブログでも何度か紹介しているメリノウール。 速乾性(通気性)と暖かさを両立しつつ、防臭・抗菌効果も期待できる素材です。

夏用ウェア②: パッカブルなウインドブレーカー

  • CYPRESS HYBRID JACKET

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ウインドブレーカー夏に必要なくない?と思う方も多いと思いますが、夏こそ森林限界を超える峠にチャレンジできる季節。

標高2,000mの峠ともなると麓よりも12℃ぐらい気温が低いことになるので、頂上や下りで確実に身体を冷やします。

そんなときの必需品がウインドブレーカー。

夏用ウェア③: ビブショーツ

  • MK3 BIB SHORT

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ショートレングスのビブショーツです。 脚の動かしやすさやパッドの快適性などに着目してレビューしたいところ。

次回はQUANTUM JERSEYからレビューしていきます!

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続く