Weekendcycler

Cycling, taking photographs, and drinking a cup of tea on the weekend

【写真撮影講座 番外編】ロードバイクを真横から撮る方法について語ってみた その③

前回はバイク自体のセッティングについて説明しました。 3回目の今回はバイクを真横から撮影する際のカメラの向き・立ち位置について説明します。

今回も前回同様手段ベースで説明していきたいと思います。

水平で撮る

バイクに限らず全ての写真の基本です。 「水平」とは、地面(水平線)に対してカメラのボディが水平になっている状態を表します。

絵で表現すると以下のようになります。

f:id:weekendcycler:20181227221240j:plain
水平
正確には、カメラの底と水平線が並行になっている状態を指します。

逆にNGな例は以下です。

f:id:weekendcycler:20181227221830j:plain
水平ではない

すなわち、「水平で撮る」とは、地面に対しカメラのボディが水平になっている状態で撮影するということ。

この状態で撮影する意味は、もちろん「統一感」です。 前回バイクのセッティングの説明にて「クランクを地面に対して水平にする」のが良いと述べました。 水平で撮影すると、写真の枠とクランクやサドルが平行になる(ホリゾンタルフレームの場合はトップチューブも)ため、より統一感のある絵になります。 せっかくそのセッティングをしたのに、カメラが傾いていると台無しです。

もちろん、わざと傾ける場合もあると思いますが、そのときは何らかの意図を持って(写真を見た人に何を伝えたいのか考えて)撮るべきです。 また、坂道などで撮影する場合は水平で撮ってもバイクが傾いた図になります。 こちらはこちらで坂道の険しさなどを表現できるため、別のメッセージがありますね。

垂直で撮る

これも写真の基本です。 「垂直」とは、地面(水平線)に対してカメラレンズの前玉(一番前にあるレンズ)が垂直になっている状態を指します。撮像素子が垂直になっていると言ってもよいと思います。

図にすると以下のようになります。

f:id:weekendcycler:20181227222928j:plain
垂直
カメラのレンズと水平線が垂直になっている状態ですね。

逆にNGな例は以下です。

f:id:weekendcycler:20181227223416j:plain
垂直ではない

なぜ垂直が良いのか?もちろんこれも統一感が出るからというのが答えになるのですが、その「何故?」を1分くらいで撮影した適当な写真で説明したいと思います。

まず、こちらが垂直を意識して撮影した写真です。水平も同時に意識しているため、水平・垂直な写真ですね。わかりやすいように赤で線を入れているように、ブロックメモの両脇の線が平行になるので統一感がでるというわけです。

f:id:weekendcycler:20181227223408j:plain
縦線が平行

逆にこちらはカメラを少し下に傾けて撮影した写真です。見てわかるように、ブロックメモの両脇の線が平行にならず、下に向かってすぼまっていますよね。これだと統一感がありません。

f:id:weekendcycler:20181227223450j:plain
縦線が平行ではない
しかし後者だから悪いというわけではなく、例えば自撮りで顔を撮影するとき、顔を細く見せたり()、逆にビルなどを下から撮ることで迫力のある写真が撮れるという効果もあります。 耳にタコができるぐらい言いますが、何故その向きから撮るのか?どんな効果があるのか?自分の写真で何を伝えたいのか?それをしっかりと考えて撮ることです。そうすればどんな撮り方をしてもよい。今回は「統一感」に重きを置いているので、「垂直」を意識するということです。

正対で撮る

意外と見落としがちなのがこれです。正対とはすなはち被写体に対して正面から撮影するということ。 もっというと、目の前に見えない壁があるとしたら、その壁に対してカメラのボディを垂直に置くということ。

こちらを絵で説明すると以下のようになります。

f:id:weekendcycler:20181227224357j:plain
正対

主題は今回でいうとロードバイクですね。 さて、左2つが正対できていない例、そして右2つが正対できている例です。 正対できていないと何がいけないのか。

無論「統一感」です。 主題に対して正対できていないということはつまり、主題の部分部分に遠近法が働くということです。

正対せずに撮った例を以下に挙げます。 DSC02951_2

え?別にいいじゃんと思った方いると思います。確かに。 自転車を敢えて斜め左から写すことで、遠近法の効果で前輪は小さく、後輪は大きく映りなんともダイナミックな絵になっています。

ん?前輪は小さく?後輪は大きく?

そう、統一感がないのです。 この写真が悪くないとしても、今回はあくまで「真横」から「統一感」の出る写真を撮る方法について説明しているのでNGになります。

「統一感」は前輪と後輪の大きさが一致してこそ生まれるわけです。 ですので、しっかりと主題に対して「正対」し、以下のように撮影しましょう。 20181124-DSC00733 こちらは正対だけでなく垂直・水平を意識して撮影されているため、非常に統一感のある写真になっていると思います。 白いパイプ、クランク、ステム、サドル、地面、外枠の全てが平行になっていますよね。

さて、これまでの内容でお伝えした技術を全て使うとどのような写真が撮れるでしょうか? 改めて一番最初に掲載した写真を見てみましょう。

20181208-DSC00861

この写真はロードバイク本体だけでなく、背景となっている町家の壁の木材の隙間、ポストの四辺、排水パイプ、窓など全ての縦横が平行になっていることがわかると思います。 非常に統一感がある絵になっていると思いませんか?(一部曲がっているパイプはそのままですが)

ぜひこの記事を読んだ皆さんもロードバイクに限らず色々な撮影に活かしていただければと思います。 今回は「統一感」にこだわりましたが、最も重要なのは何を伝えたいか、どうすればどう見えるのかを考え抜くことです。 ですので「統一感」にこだわらず自分だけの写真を目指して考えていっていただければと思います。

一方で何も考えずに撮るのも良いと思います。そして思いがけず良い写真が撮れたとき、何故それが良いと感じたのか分析することが上達の近道にもなります。 無論、人の写真を見て研究するのもしかり。