Weekendcycler

Cycling, taking photographs, and drinking a cup of tea on the weekend

スニーカーをオールソール修理に出してみた

修理に出してたスニーカーが戻ってきました。 20180912-DSC00162

購入から3年ほど経つSPINGLE MOVE(以下スピングル)のカンガルーレザーのスニーカーです。

汚いまま出してしまったので、全面ブラシがけ&気になるところのクリーニング&栄養補給まで完了してから写真を撮っています。

今回の修理はソール全面(オールソール)とライニングの張替え。

踵のみ張り替えた(ハーフソール)ときの記事はこちら。

weekendcycler.hateblo.jp

あれからもう一度踵を張り替えたのですが、さすがに3年も履いていると全体的に削れてきたので全面張り替え。

ちょうど修理に出したタイミングが西日本豪雨の直後だったため、戻ってくるまでにに2ヶ月を要しました(SPINGLE MOVEの工場は広島)。

通常は1ヶ月程度だと思います。

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一見全面綺麗になっているように見えますが、先端だけは削れたまま残る仕様になっています。

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上や側面から見るとほとんど目立たないです。 つま先を削らないように気をつけていればスピングルの顔たる巻き上げソール感は十分維持できます。

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踵のライニングも新品同様に。

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ちなみに買ってから結構修理しているので20,000円くらいかかっていることが判明しました。

  • ハーフソール修理×2 4000円×2=8,000円
  • ライニング修理×2 3,000円×2=6,000円
  • オールソール修理×1 6,000円

www.spingle.jp

ほとんど定価に達しそうですが、同じ靴をずっと長く履くというのは愛着がわいて良いものです。

特に革靴(このスニーカーも革製)は定期的にメンテナンスすることで味がでてきます。

戻ってきてから気づいたのですが、ゴア部分が結構やられちゃってます。

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店員さんに尋ねたところ、ここも1箇所から修理できるようになっているみたいです。

ちなみに、最近買った同じくスピングルのこのスニーカーなのですが、この靴のように一部分だけ特殊な彩色がある場合(トリコロール部分)は修理によって消えてしまうそう(要は全面ホワイトのソールになる)。注意されたし。

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残雪の浄土平・磐梯吾妻スカイラインを自転車で登ってきた

朦朧とする意識の中、静寂を切り裂く騒音の主の息の根を止めにかかる。

目覚まし時計の液晶に表示された時刻は午前3時半、布団に入ったのが0時ちょっと前くらいだったから、3時間半くらい眠ったことになる。

頭と歯が痛い…前日の50kmほどのポタリングの最中に休息を怠ったせいか寝る前から体調が芳しくなく、寝たら治るだろうと思っていたが全く回復していなかった。

今日は待ちに待った残雪の浄土平を自転車で登る日だというのに。。

最後に浄土平を自転車で登ったのは2年前だった。天候がベストと言える状態ではなかったにもかかわらずその圧倒的に美しい景色に衝撃を受け、ベストな状態でリベンジしたいとずっと願っていた。

weekendcycler.hateblo.jp

1週間ほど前からSNSで浄土平に行くことを告知していたこともあり、これで「いけませんでした^^;」では格好が悪いというのと、

何より天気予報により降水確率0%、かつ十分な残雪があるという前情報があったためこの機会を絶対に逃したくなかった。

ということで、回復のためにダメ押しでもう1時間寝ることにした。始発は逃してしまうが、致し方ない。(朝早ければ早いほど空は霞のない澄んだ綺麗な青空となるため、始発で行くのが最も良い)

もう一度目覚めると頭痛と歯痛も多少はマシになっていた。 重い体を起こして出発の準備をしていると、少しずつ体に活力が湧いてくる。プラス1時間の睡眠はなかなか重要であると実感。

最寄り駅で自転車を輪行袋に詰め、東京駅へ向かい、券売機で最後尾の席を確保し、いざ搭乗。

新幹線の中では安心して休みたかったので、座席の後ろにスペースが有り荷物を置くことができる最後尾の座席をいつも選んでいる。

と、ここでちょっとしたトラブルが。

自分の席の後ろのスペースを見ると、すでにゴルフバッグが2つ置いてあり置くことができない。。

やれやれだ。一体何のためにこの席を取ったと思っているのか。。

とりあえず近くの持ち主っぽいおじさんに話しかけて交渉し、場所を開けてもらう。

これでなんとか自転車を自分の近くに、かつ固定して置けたのであとはスマホで目覚ましをセットして寝るだけである。

1時間半くらい乗っていると福島駅に到着。この頃には体調もだいぶ回復していた。

浄土平は普通に登ってもかなりキツい峠なので、いけるか不安であった(自分の場合はさらに一眼を背負わなければならない)が、

これならなんとかいけるだろうな、というくらいまでは回復。

約2年振りの福島駅は特に変わったところも見当たらず。コインロッカーもがら空き。

ひとまず輪行袋や着替えなど走る際には必要のないものをロッカーに突っ込み、自転車を組立てる。 f:id:weekendcycler:20180425015928j:plain 前回と同じく駅前のモニュメントの前で撮影。このバイクも譲り受けてからもう5年経ち、色々なところに行ったなとしみじみ。。

走り出してまずはコンビニに行く。飲み物を買うというのもあるが、今回最も重要なポイントがここにある。

そう。。。

f:id:weekendcycler:20180425020033j:plain で、でたーwwwSDカードを忘れ奴www

いやー危ない危ない。なんとなく忘れた気がして、福島駅前でカメラのスロットを確認していたおかげで気づくことができた。なおモニュメントの写真はスマホで撮影している。

それにしても、いざ絶景に出くわしたときにSDカード無いとか、笑える…またこのキツい坂登るのかと。

そして下って登ったあとも絶景がある保証はない。時間は残酷である。

ゾッとしつつも何枚か試し撮りして問題ないことを確認し、磐梯吾妻スカイラインに向けて走り出す。

今回も、2年前と同様に SONY α7 II ILCE-7M2 + SONY Vario-Tessar T* FE 16-35mm F4 ZA OSS SEL1635Z + Kenko PLフィルター Zeta で臨む。浄土平の雄大な自然を撮るには、やはり超広角域が相応しい。 また快晴が予想されることから、空をより青く撮ることのできるPLフィルターを持っていく。

PLフィルターの効果についてはこちらを参照してほしい。 aska-sg.net レンズも16~200mmくらいまでカバーできるように揃ってきたので、そろそろ高画素機がほしいところ。。

今回はこれらの機材をリュックで持っていく。

ロードバイクとリュックは最悪の組み合わせということは自転車乗り誰もが知るところだろう。

荷物を背負った状態で前傾姿勢を取ることにより、重さが上半身にかかり続けることになり、一言で言うと腰が死ぬ。

そこに更に坂が加わることによって腰が死ぬ。つまり腰が死ぬということである。

それなのにリュックを選んだ理由は、機材を振動や転倒による破損から守るためである。

今回のライドのように高々50kmであれば、トレーニングと割り切れば何ら問題ないと自分は考える。

また、今回は初めてこいつを使うことになる。

リュックの肩紐にカメラを固定するためのアイテムである。 旅先でシャッターチャンスを逃さないためにも、重視したいのが速射性。 驚くべき光景を目にしてからカメラを構えるまでの時間はなるべく短くしたい。

そういった理由で、これまでの撮影では絶景ポイントに突入したらリュックからカメラを出し、カメラを身体の前にたすきがけにして走行する、という方法を取っていたのだが、如何せん具合が悪い。 というのも、ストラップをきつく締めてもカメラが揺れてしまいモーメントが発生し非常に走り辛く、カメラが前側に垂れ下がる形になるため膝にベチベチあたって非常に鬱陶しい。 またこれらに煩わしさを感じ集中力が低下し、事故が発生しやすくなるというリスクがあると感じていた。

そういった経緯からカメラをすぐ手に取れる位置に固定できる方法があれば…ということで見つけたのがこのアイテムである。

固定方式はビンディングペダルクリートと似たようなシステムになっている。 リュックの肩ベルトにビンディングにあたる部分をセット、カメラ側にクリートにあたる部分をセット。 DSC09966

こいつを使うと、肩ベルトにこのような形でカメラを固定できる。 f:id:weekendcycler:20180521141326j:plain

ガッチリと固定されるためブレることもないし、落ちる心配もほぼない。 落ちるとしたら撮影中なので、ストラップを首にかけた状態で固定しておくのが望ましい。

一見完全無欠のように見えるこのアイテムだが、実はちょっとした問題が。

レンズが下向きになるので、前傾がきついセッティングで乗っていたり長いレンズを使っていると膝にレンズが当たる。

かく言う自分も前者で、150mmのステムを使うことでフォームが前傾気味になっているため、上記の16-35 F4が膝にあたりまくっていた(とは言えちょっと擦るレベル)。

しかしアップライトで乗っている分には全く問題ないし、そもそも自転車でバズーカ級のレンズを持っていくことなんかあるのだろうか…いや持っていきたいと思ったことはあるけど^^;

ともあれ、自分は問題ないと感じている。

福島駅をスタートすると、峠の入口までは緩やかな2%程度の傾斜が続き、峠に入ると一気に10%超えの坂が襲い掛かってくる。

その傾斜はときには15%にも達し、涙なしには登れない。

道の途中にある温度計を見ると27℃と出ていて驚き。確かに暑いがここまでとは。

頬を伝う汗が冷たく感じる。今日は辛い戦いになりそうだ。

だんだんと一眼を入れたリュックの重みが増すような錯覚に陥り、腰が悲鳴を上げ始める。

高湯温泉(唯一の補給ポイント)まであと3kmの看板が。歯を食いしばって踏む。

今年はブルベであれだけ坂登ったのに、全く踏めない。やはり激坂トレーニングは別にしないとダメか。。

そんなことを考えながらも一心不乱にペダルを踏んでいると高湯温泉に到着。

標高だとちょうど700mくらい、全行程の半分まできた。

磐梯吾妻スカイラインはここを逃すと水分補給&トイレが無いので注意。

絶景ポイントで撮影に集中するため、今のうちにしっかりと用を足しておく。これ重要。景色と尿意は待ってくれない。

消耗していたせいもあるが、自転車の置き方が雑すぎる。。 f:id:weekendcycler:20180425020007j:plain そして休憩所に入る前にBCAAを1パック飲んでおく。これで出る頃には多少マシになっているはず。

中でトイレを済ませてスポーツドリンクを購入。冷たいものが全身を駆け巡って染み渡り、生き返るような感覚。

10分くらい椅子に座って休憩して出発。だいぶ楽になった。

高湯温泉をすぎると激坂祭りは鳴りを潜め…といっても時折現れるつづら折りでいきなり15%とか出てきてビビる。

走りながら道端で休んでいる自転車乗りと会釈したり、車の中から幼児に激励の言葉を頂いたりしながらペダルを回していく。

うーん、腰にきてる。カメラの持ち方はもう少し考えたほうがいいかもしれない。

1000m地点を通過。 f:id:weekendcycler:20180521154234j:plain あと500mほど登ると森林限界に到達できる。

1200m地点あたりの路肩が広くなっているところで2人組の自転車乗りが休んでいたので、会釈して自分も自転車を路肩に寄せ補給食を食べる。 そろそろ食べないと最後の最後でスタミナ切れそうだなという気配がしていた。 スタミナが切れた状態では絶景の撮影に集中できないので、ここでしっかりと入れておく。

山の天気はすぐに変わる。休みすぎてはいけないという想いが再び自分の脚を動かした。 リュックは段々と重くなっていく。

そうしていくつかの角を曲がるとついに森林限界に到達。 この辺からカメラをクリップにセットして、走っては止まって撮影の繰り返し。

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ここからは絶景のオンパレード。カメラをリュックから取り出し、クリップに固定して走っては止まって撮影、を繰り返していく。

尚レンズキャップは外した状態で固定。いちいち外すのは面倒だし、レンズフードをつけていればフィルターが何かに触れて傷つく恐れもない。膝に当たるのもレンズフード。 (CPLが回しにくいという難点はあれど…)

クリップの性能にはかなり満足している。速射性が高い割には煩わしさがなく、非常に快適に「撮影withサイクリング」が実施できている。

それにしても素晴らしい景色。 以前は違って今回は完璧に晴れていて、ただただ圧倒される。速射性を活かしてどんどんシャッターを切っていく。

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おそらく浄土平で最も美しいと自分が感じているスポットにて。山肌の残雪と青空のコントラストが実に美しい。

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更に進むと有害なガスが噴出し続ける区間に突入する。道端の標識に「窓を開けないこと!」「停車しないこと!」という注意書きがあるが、窓もクソもない自転車はどうしようもないので口に手を当てて騙し騙し進む。

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先程の2人組が後ろから登ってきた。雄大な自然の中に自転車がひっそりと走っているというこの構図が自分はとても気に入っている。

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人間という小さな存在が、自転車を駆り仲間とともに自然が持つ圧倒的な力に抗っていく。

人間が生まれる遥か昔から存在している自然。ただ何も言わずそこに在るもの。

電気を発明し、自動車や飛行機、新幹線といった文明の利器が出現してもなお、自らその中に身を置き辛さを享受しようとするのはなぜなのか。

そうして初めてこの大地に生きている、生かされていることを感じるのからではないだろうか。

そんなメッセージが込められているように感じる。

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標高1500m近くにもかかわらず、広大な湿原が横たわっている。その雄大さはまさに高所の楽園、極楽浄土、浄土平。 日本とは到底思えない風景が広がっている。

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絶景撮影も終了し旅の終着点である浄土平ビジターセンターに到着。 看板が新しくなっており若干の虚しさを感じる。随分すっきりしてしまったなぁ。

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ここで休憩して豚汁をいただく。汗をかきまくった体に実に塩分が染みる! f:id:weekendcycler:20180425020532j:plain ベンチに座りながら写真を見ていると思わず笑みが溢れた。

その後、登りよりハードなんじゃないかと思える激しいダウンヒル(急&道悪い)をこなしてから新幹線で帰路につく。

弾丸自転車写真撮影は毎回行く行かないの葛藤があるものの総じて後悔はなく、それは今回も同じ。

今回は予想を遥かに超えて理想的な写真が撮れたと感じた。

走ったルートを貼っておく。

この浄土平は絶景すぎる割には公共交通機関からのアクセスがとても良いため、ぜひともおすすめしたいルート。

最後の一枚は、帰り際に撮ったものを。

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この記事を読んでくださった方へ。 自転車でとは言わないが、この絶景を体全身で(自転車の人は坂の辛さも含めて)実感していただくことを願ってやまない。

美味しく見える料理写真の撮り方についてまとめてみた 【構図編】

社会人になって金銭的な余裕が生まれ、一眼やミラーレス一眼などのちょっと良いデジタルカメラに手を出してみた方々も多いのではないでしょうか。
しかしいざ撮影してみるとイメージと違ったり、プロが撮った写真のようにうまくいかない。。
そんな方々の助けになればということで、カメラ講座を連載していきたいと思っています。
(自分がこれまで経験した知識・技術のアウトプットをすることも目的の一つ)

中でも今回取り上げるのは「料理」です。
食べログなどが火付け役になり、日々グルメを探求する方々が増えてきたように感じます。
というわけで今回はデジタルカメラを使って料理を美味しそうに撮る方法、
特に「構図」について自分の経験をもとに語っていきたいと思います。

ちなみに今回の記事はデジタルカメラに限らず、スマートフォンで写真を撮られる方でも活用できる内容となっております。
ぜひ読んでいただいて、普段のグルメレビュー等々に活用していただけたら幸いです。

0. 店員さんに撮影の許可を取る(飲食店で撮影する場合)

写真を撮る前の大前提についてまずは言及しておく必要があります。
飲食店で撮影する場合は、まず店員さんに撮影してもOKかどうか聞きましょう。
響くシャッター音が食事中の周りの方々に不快感を与えるかもしれません。
過去にチャペルの結婚式などでスマートフォン特有の甲高いシャッター音"カシャア!!"が響きまくっている光景を目の当たりにしたことがあります。
一生に一度、写真に収めたい気持ちはわかりますが、それは新郎新婦にとっても同じこと。
シャッター音が鳴り響く中での誓いの言葉は気持ちが良いものとは思えません。
レストランでもそれは同じで、今まさにプロポーズをしようとしている男性が隣の席にいたらどうでしょうか。
そもそもカメラを取り出すことがマナー違反になる可能性もあります。
飲食店によっては撮影自体を許可していないケースもあります。
自分一人がマナーを守らないことにより他のカメラマンにまで迷惑が及ぶケースもあります。
くどいですが、撮影前には必ず店員さんに許可をもらうようにしましょう。

1. 主役の一皿を決める

写真の主役を決めます。料理の場合は、テーブルに並んだ料理のうちから一皿選ぶのが良いでしょう。

例えば、こちらはテーブルからデザートを主役として選んだ写真になります。
なんとなく美味しそうな感じがしませんか?(そう思っていただかないと話が進まないので、とりあえずわぁ美味しそう!と思うようにしてください)
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2. 真上もしくは斜め上から撮影する

低い位置や真横から撮影すると、写真の構図殆どがお皿になってしまって味気なくなります。
そこで、真上もしくは斜め上から撮影すると、お皿に乗っている料理がしっかり見えるので美味しそうに見えます。

特に真上から撮影すると、料理の全体像が見えて、彩りや料理のデザインがよくわかる「かわいい」「おしゃれ」な写真が撮れます。

真上から撮影した例①
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真上から撮影した例②
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斜め上から撮影すると、「立体感」が出るためダイナミックさ・美味しさが強く感じられる写真が撮れます。
飲食店では斜め上から撮ることが多いです。
というのも、真上から撮影するのは少し恥ずかしいのと、料理に自分の影が落ちてしまうことが多いため。

このように斜め上から撮影すると、スープカレーのゴロゴロとした具材の立体感を強く感じられると思います。
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3. 皿を切り取る

構図を作るとき、お皿の端っこを切り取ることで、料理がよりクローズアップされてダイナミックな写真になります。
切り取るときは、撮る料理「一番注目させたい部分」を必ず残すようにします。

例えば、このスープカレー写真では、カラフルな野菜が集まった場所が見どころなので、そこを全面に押し出すために大胆に切り取っています。
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このカレーは大きいゴロゴロとした牛肉がウリなので、そこが目立つようにしています。
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4. 縦位置で撮る

縦位置とは、カメラを縦にして撮ることを言います。
これにより構図にスペースができるので、
主役の料理以外の料理や風景を「目立たないように」脇役として配置することで、
撮影した場所の雰囲気や空気感が伝わる写真が撮れます。

この画像をご覧いただきたいのですが、
こちらはこれまでの集大成のようになっており
20180120-DSC09861

  • スープカレーを主役にし
  • 斜め上から撮影して立体感を出し
  • 皿の一部を切り取って具材のカラフルさを目立たせ
  • カメラを縦にして構図の上部にスペースを作り、そこにボカしてトッピングのブロッコリーの乗った皿や背景を配置することで、撮影場所の雰囲気・奥行き感が出ている

というようになります。

こちらのケーキの写真も同じですね!DSC01224

以上です。
やり方は他にも色々あると思いますが、今回は自分がよく利用する手法についてまとめてみました。

自転車で吾妻磐梯スカイライン・浄土平を走ってきた

ロードバイク乗りなら一度は訪れてみたい自転車の聖地、浄土平。
自分がこの浄土平を知ったキッカケは、カメラと自転車の師匠でもあるspacewalker氏のブログ。
https://bike.spacewalker.jp/archives/11115


このエントリの素晴らしい写真を目にしてからというもの、
いつの日か絶対に自転車で浄土平を走ってやる!と機会を伺っていた。
しかし週末の天気がいまいちだったり、今度こそいける!と思ったら被災箇所の復旧工事なんかが開始され、
その工事が終わったと思ったら今度は仕事が忙しくなり…となかなか行けない日々が続いていた。
そのせいか、いつの間にやら何と無しに福島の天気を確認する癖がついてしまった。


そんな仕事も佳境を過ぎ、金曜の夜。
今週末は晴れやかな気持ちで過ごせそうだな~と思い、いつものように福島の天気を確認すると、浄土平は12:00-18:00が晴れ。
それ以外の時間帯は曇りであることから、晴れとはいえ快晴は期待できないし、山の天気は変わりやすい。
ベストコンディションとは言えないだろう。


しかし、少しでも可能性があるなら懸けてみたい。
どちらにしろ週末は自転車を乗り回すつもりだったが、貯めに貯めた自転車乗りたい欲は近場を乗り回すだけでは到底解消できないように思えた。
ならば行くかと。
こういう選択に迫られた時、いつも頭に思い浮かべるのは「やった後悔より やらなかった後悔のほうが大きい」という、いつだったかのCMの言葉。
そんなわけで決意も固まり、その日は早めに就寝して明日に備えることにした。


翌日は東京駅8時半発の東北新幹線で福島駅へ。
ちょいと遅めだが、晴れるのは昼からなので問題はないだろう。


自転車の組み立てが終わったのは10:30くらい。
毎度のことながら輪行というのは本当に面倒くさい。というか嫌い。
だから普段のツーリングではなるべく輪行しないように敢えて全て自走したりするわけだが、
今回はさすがにそうもいかない。自走したら日が暮れてしまうというか、夜が明けてしまう。


大学の卒業旅行で行ったイタリアでは、マダムが自転車に乗ったまま駅のホームに入り、
そして自転車を担いで電車に乗っていた。
あれは20ウン年日本で暮らして電車に乗ってきた自分にとってはかなり衝撃的だったのを覚えている。
輪行のために自転車をバラす度にそれが日本でも実現すれば良いのに…と思うが、
その土地にはその土地のどうしようもない理由というものがある。


だから文句を言っても仕方がない。
自分に出来るのはいかにストレスなく輪行をこなすかだ。
最近はそれも随分慣れてきたようにも思える…


福島駅のモニュメントで一枚。
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微妙に水平が取れていなかったので現像で修正…傾きを変えても違和感が消えない場合は被写体に正対できないことが多い。


師匠にも浄土平行ってきます!とメッセージを送ったところ、高湯温泉が最後の補給地点なので気をつけて!とのこと。
いつもながらのエクストリーム自転車旅行のため殆ど下調べもしていなかったこともあり、非常に助かる情報をいただけたと思う。


浄土平を走るだけではなく、その絶景を写真に収めることも旅の目的の一つなので一眼を持参した。
風景と言えば超広角ズームレンズが出番。
www.sony.jp
それに加えて、今回はPLフィルターも持っていく。
www.kenko-tokina.co.jp
PLフィルターは被写体の横方向からの反射を除去できるため、角度がバッチリ決まれば被写体が持っている本来の色を綺麗に出した写真を撮影できる。


今回のコースは往復60km少々と短いが、獲得標高は1600mと最近鈍っていた自分にはそこそこのキツさ。


一眼を入れるための大きめのリュックを背負っての登坂になるが、久しぶりに峠を攻めることとまだ見ぬ絶景との出会いへの高揚感からくる武者震いが止まらない。
この程度でへこたれるぐらいであれば、自分もまだまだである。


そうは言いつつも、漕ぎ始めると尻が痛み出す。いつもより重い荷物を背負っているのだから、こればっかりは仕方がない。
まずは最初のチェックポイントである高湯温泉を目指す。


適度に給水しながら進むが、やたらとボトルの水が甘い。
おかしい。ポカリをミネラルウォーターで割ったはずなのにヨーグルトみたいな味がする…もしかして腐ってた?
とか考えながら走っているうちの合点がいった。あれだ、ヨーグリーナだこれ。
コンビニでよく見もせずに買ったミネラルウォーターが実はヨーグルトフレーバーの水だったというオチ。
昔は味を付けたミネラルウォーターなんて全く売っていなかったが、最近はよく見かけるようになった。
普段飲む分にはいいが、スポーツのときは逆に喉が乾いて仕方がない。


そして高湯までの道のりはなかなかにキツい。
鈍っているとはいえ、全体重をかけて踏まないと自転車が進まない。
斜度はどれくらいなんだろうと思ってサイコンを観ると、そこには16%の表示が…そりゃキツいわ。


福島の洗礼を受けつつヒーコラ漕ぐと高湯温泉に到着。
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この時点で標高は775m、全体の半分くらいである。
ボトルの水は半分くらい残っていたが、これから先なにがあるかわからないので一応補充しておく。
今度こそ正真正銘のミネラルウォーター、口の中が甘ったるいだけに実に美味い。


そこからまたしばらく進んでいくと、霧が出始めた。
うーむ、これは晴れ無さそう?と思いながらもペダルを回す。


しばらく無心で漕ぎ続けると、いよいよ木が一切生えていない山肌にぶつかった。
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所謂森林限界という、高木が生育できなくなる限界高度というやつである。
浄土平、というか磐梯吾妻スカイライン森林限界は標高は1400mくらいらしい。
この森林限界、峠によって標高はまちまちだったりする。
長野の渋峠は1800mくらいまで木が生い茂っていたと記憶している。
おそらく気候が大きく関係しているのだろう。


なんにせよ、この森林限界というのは自転車乗りとしての心を惹きつけてやまない。
ある一定の高度を境に風景が一変し、別世界となる瞬間は、そこまで懸命に脚を動かして登ってきた過程も含め、一度見たら忘れられないものなのだ。
立ち込める霧もその神秘さに一役買っている。


ここからは全てがシャッターチャンスになるため、一眼をたすきがけにしてペダルを漕ぐ。
レンズが膝にペチペチ当たるが、そんなものは知ったことか。
これまでにカメラを出すのが面倒だから…と出さずに逃してきたチャンスは少なくない。


そんな自分の気持ちに答えてくれたのか、徐々に霧が晴れ始めた。
ここからはもうシャッターチャンスの嵐である。

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更に登ると緑豊かな湿原が広がっていた。所謂これが浄土平というものの正体で、その名の通り、”浄土”な”平”というわけ。

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ここらへんは火山地帯ということもあり硫黄の臭い(有毒ガスによるもの)が酷く、停車したり窓を開けないようにと書かれた看板が立っている。
しかし生身でロードバイクに乗っている身としては、窓も何も無いわけだが…


レストハウスに到着。
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今回はビンディングシューズのため登らないが、いずれ登ってみたい吾妻小富士。遠目にも沢山の人が登っているように見える。
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看板の前で一枚撮っておく。
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微妙にパーツが変わっていることに気づく人はいるだろうか。


昼食は会津若松の名物ソースカツ丼で。甘さとしょっぱさが沁みる。
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レストランはレストハウスの2階にあるので、自転車の安否が気になって仕方なかったという(笑)


レストランはから出てくるとあたりは霧に包まれてしまっていた。
先ほどの晴れ間はまさに間一髪というわけか…
これ以上いると危なくなりそうなので、引き返すことに。
20kmにも及ぶ恐怖の下りをなんとかこなし(実を言うと今までの下りで一番の危険を感じたのだが…)、福島駅へ戻った。


帰りの新幹線の中では、4年前に湯田中温泉から渋峠を超えた時のことを思い出していた。
あのときも霧の中きつい坂を登り、頂上に到達する直前で霧が晴れたのである。
そういったある意味こちらの予想を覆してくれるような出来事は、忘れられない経験になると思うし、
それこそ自分が自転車と旅を愛してやまない理由なのかもしれない。

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京都に写真を撮りにった part4 (3日目)

3日目の朝食はキャンセルした。
朝食をゆっくり食べてから出たのでは、ブルーアワーに間に合わないだろうと思ったからだ。

ブルーアワーとは、日の出前に空が濃い青に染まる時間帯のこと。
光の減衰により、幻想的な風景を撮影することができることで知られている。

早く宿を出る理由はもう一つ、観光客を避けたいという思いもあった。
これについては説明は要らないだろう。

朝起きてから急いで準備し、京都駅へ向かう。
年末の朝5時台ということもありさすがに電車に乗る人は少ない
まずは烏丸線に乗り、四条駅で下車。
次いで四条烏丸駅から阪急に乗り換え、桂駅を経由して嵐山駅に向かう。


まさに今から向かおうとしている嵐山が、自分が京都で一番訪れたかった場所だった。
果たして満足のいく写真は撮れるのか?そんなことを阪急に揺られている間ずっと考えていた。


しかしそんな心配は嵐山駅に到着し、
電車を降りてふと後ろを振り返った瞬間、どこかに消えてしまった。

心が震える情景がそこにあった。

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街灯が発するオレンジ色の光と、まだ完全に夜が明ける前の薄青い空。
そのコントラストがとても美しかった。


こんな光景を以前にもどこかで観たことがあると感じていた。
そうだ、かつて大学の卒業旅行で訪れたイタリアの夜だ。


日が暮れると共に、一つ、また一つと灯り始めるオレンジ色の街灯。
完全に日が暮れる前の深い青みがかった空。
だんだんと少なくなる人々の往来。
優しい光の溢れる広場とは逆に、暗く影を落とす路地。


旅行から帰ってきてからもずっと焦がれ続けていた非日常をまさか日本で味わうことになるとは思わなかった。
…いや、ちょっと違う。
きっと、行ったことの無い場所は全て外国なのだ。


そこには非日常が、きっと素晴らしい出会いが待っている。
そしてそれこそが旅の魅力だと。


そして、きっと今日は良い一日が始まる、そんな気がしていた。


はやる気持ちを抑えられなかったのか、嵐山駅を出たときは自然と早足になっていた。
向かう先は竹林の小径だ。
ずっと撮りたかったものがそこにある。


竹林に到着して撮影の準備を始める。
幸い、まだ誰も来ていないようだ。
心のなかで小さくガッツポーズをする。


完全に日が出ておらず、まだ竹林は薄暗い。
何枚かシャッターを切るも、どうもパッとしない。
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時間帯を間違えてしまったか…


そう思ってしばらくぼーっとしていると、視界の隅に光がちらつき始めた。
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真横から射す朝日に、ちょうど竹林の柵の先端だけが黄金に染まっていたのだ。
ただ薄暗い世界の中で、そこだけが黄金に染まっていた
DSC02713_2
その光景はとても美しかった。


そしてこれは良い写真が撮れたな、と思った。


ときに、良い写真とは何だろう?
自分が良いと思った写真?それとも他人が良いと思った写真?もしくはプロが撮る写真は良い写真?
色々な考えがあると思う。
確かにプロが撮った写真には惹きつけられるものがある。


じゃあ、そもそもプロとアマの違いとはなんだろう?
僕はそれを、偶然を引き寄せる技術、そして必然を限りなく偶然に近い必然に近づける技術と考えている。


プロの鉄道写真家である中井精也氏がポルトガルリスボンで撮影した写真に、
朝の通勤時間に道路を走る赤色の路面電車と、その手前を横切る赤色のコートを着た女性を捉えた写真があった。
路面電車の赤と女性の赤、2つの赤が際立ち、とても良い写真だと思った。


中井精也氏はこの写真を撮る上で、
路面電車が通る道であり、かつ大学前という人通りが多い場所を選び、
かつ通勤や通学で人通りがよりいっそう多くなる時間帯である朝を選んだ。
そうしてたまたま電車が通った時にちょうど赤色のコートを着た女性が目の前を通り、すかさずシャッターを切ったとおうわけだ。

この例で言うと、「面白いことが起こりそう、良い写真が撮れそう」という考えで様々な要素を詰めていくと、
実際に良い写真を撮影できる確率が高くなるということになる。


それはまさに偶然を引き寄せる技術と言えるのではないだろうか。


この技術を身に付けるには、ファインダーを通して見ていただけではダメだろう。
普段から自分の五感を駆使して色々なものと出会う、そしてその経験を積み上げていくことによって初めてそういった瞬間に出会えるようになるのではないだろうか。


自分はまだその域には到底たどり着けそうにない。
しかしそんな自分にも、この京都の嵐山で見たいくつかの情景のように心が震える瞬間というのはあるものだ。
それは経験を重ねたプロにとっても同じで、思いがけない瞬間というのはきっとあるのだと思う。
そしてそういう瞬間に味わう得体の知れない感動をもう一度味わいたくて、引き寄せたくて、写真を撮り続けるのではないだろうか。


だから今日もカメラを持って外に出ようと思う。
そしてまだ旅に出ようと思う。
ただただその瞬間に出会うためだけに。

京都に写真を撮りにった part3 (2日目)

2日目最初の目的地は源光庵。
源光庵には「悟りの窓」「迷いの窓」という丸窓と角窓がある。
某M氏ブログに掲載されていたその写真の静謐な雰囲気に惹かれ、京都に来たら是非とも行ってみたいと思っていた。

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源光庵までは電車とバスを乗り継いでいくことが出来る。
今回の旅行にしては珍しくバスでぎりぎりのところまで行けるスポットだ。

なんとなく今日はスムーズに行けそう…そう思ってバスに乗っていたが、
到着時間を過ぎても目的の鷹峯源光庵前に到着しない。
そして車内に流れるアナウンス「次は終点○○です」


は?


アナウンスからここが鷹峯源光庵前でないことは確かだが、終点なので降りるしかない。
そして地図を確認すると…や…やっちまった…乗るバスを完全に間違えた\(^o^)/
同じバス停から出るバスの行き先が全て同じとは限らない…


方向は間違っていないが目的地より5kmほど離れた場所に来てしまっていた。
とりあえず歩き始めたものの、5kmというと歩いて1時間はかかる。


1時間のロスは大きいので、ここはタクシーを使っていくことに決めた。
そんなことを考えているとタイミングよくタクシーが目の前を通ったので、思わず手を上げる。
行き先を告げると、カメラを持っていることに気付いたドライバーのおじさんに「お客さん、写真ですか?」と尋ねられる。
「ええ、そうなんですよ~」と答えて、雑談開始。


小耳には挟んでいたが、源光庵は紅葉で有名なお寺。
前述した「悟りの窓」と「迷いの窓」が切り取る紅葉シーズンの庭園がなんとも美しく、
ハイシーズンはそれを撮りたくてしょうがないカメラマンで賑わうそうだ。
ちょうど今の時期(年末)は紅葉もずっかり散ってしまい、庭園の木々も枝だけになってしまうため訪れる人の数も少ない。


うん、まぁ…そうだろうな…なんとなくわかってはいたが…
ていうか行く前からそんなことを聞いてしまうとなんとも萎えてくるが…
ここはハイシーズンに備えて撮り方を模索するのにうってつけだというプラス思考で行くっきゃ無い!



10分くらい揺られていると源光庵に到着した。
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石で出来た道を進んでいく。ふと、道にはめられた石の大きさが全て同じくらいなことに気付く。
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切り出したとしたら切断面は綺麗になるはずだから、同じ大きさの石を探してきている?それとも長い年月をかけて削れていったのか…それは考えにくいな。

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丸窓が「悟りの窓」、角窓が「迷いの窓」。

悟りの窓は円型に「禅と円通」の心を表し、円は大宇宙を表現する。迷いの窓は角型に「人間の生涯」を象徴し、生老病死の四苦八苦を表している。

とのこと。

って、何のことを言っているのかさっぱりわからないが、
そもそも円通とは、

《「周円融通」の略》仏語。智慧によって悟られた絶対の真理は、あまねくゆきわたり、その作用は自在であること。また、真理を悟る智慧の実践。

早い話がオールマイティ(適当)だ。
なぜ「円」なのか?と考えると、自在だとか宇宙なんてものを角型で表現しようとすると、どうも何かが制限されているような印象を受けるし、
「あまねくゆきわたる」とも思えない。
ならば、確かに円が相応しいというのはわからないでもない。


そして「悟り」と「迷い」はある意味対比のように思える。
「悟り」がなければ「迷い」があり、逆に「悟り」あるとき「迷い」はない。
人の心理状態は日々「悟り」と「迷い」を行ったり来たりしているのではないだろうか。
そうであれば、敢えて窓を2つ設けた理由もなんとなくわかるような…その日の気分で座る位置を決めるとか。
当時の人々はこの窓から外を見て何を考えていたのだろう。


源光庵を出た後は近くの光悦寺で入口だけ撮影。
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秋は両脇の木々が赤く染まってそれはもう美しいそうだ。またそのうち来よう。


次は大徳寺に向かった。
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大徳寺と言っても、正確には大徳寺の境内にあるいくつかの小寺に興味があった。
地図を見てもわかるように、境内に多くの小寺を内包している。
このような本寺の境内にある小寺のことを塔頭(たっちゅう)というらしい。読めんわ。「とうとう」じゃないんかい。


まずは塔頭のひとつである龍源院へ。ここの見どころは枯山水庭園。
以前のエントリでも説明したが、枯山水は水を使わずに山水の風景を表現した庭園のこと。


これは龍源院の縁側に囲まれるような形で佇む”東滴壺”という作品。
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敷き詰められた白砂の上に5つの石(手前に3つ、奥に2つ)が置かれている。
枯山水によくある敷き詰められた石は、多くの場合”水面”を意味するらしい。
となると、置かれた石たちは水面、もっと言うと大海に浮かぶ島々にも見える。
そう考えると、高々2,3畳の広さのこの東滴壺がとても壮大なものに見えてくる。
なんとも不思議なものである。箱庭に宇宙とはこのことか。


こちらの広々としたな枯山水庭園は一枝坦と言う。
手前の苔に刺さった岩が亀島、奥真ん中の岩が蓬莱、右奥の岩が鶴島を、敷き詰められた砂はやはり大海を表している。
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このセット(蓬莱+亀島+鶴島)は、日本庭園ではよく見かけるものだそうだ。
蓬莱は不老不死の仙人が住む山と言われ、亀島と鶴島は長寿の象徴である亀と鶴を象った島。
この3つを並べておくことは縁起がいい、ということらしい。


お次はこれまでとは打って変わって、苔が一面敷き詰められた龍吟庭。
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そのダイナミックさに惹かれてか、多くの観光客の目を引いていた。
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これまで紹介してきた庭園では敷き詰められた石が大海を表していたように、この龍吟庭では苔がその役割を担っている。
そして中央の高い岩は須弥山(しゅみせん)という山を表す。

古代インドの世界観の中で中心にそびえる聖なる山であり、この世界軸としての聖山はバラモン教仏教ジャイナ教ヒンドゥー教にも共有されている。(Wikipediaより)

先ほどの蓬莱山もそうだったが、どちらの庭園もメインのモチーフとなっている山は「仙人が住む」「聖なる山」といった人智を超えた自然物である。
そういったある種神秘的で想像のつかないものを表現することに枯山水はとてもよく合っているのではないかと。
水が存在せず、岩や砂、木や苔のみで表現された風景はシンプルながら自然そのものが持つ確かな存在感を放ち、そしてシンプルだからこそ見る人はそこに様々な想像を上乗せ出来る。
あるいは作者としては、俺が表現したいものは想像上のものだから、これ観て自由に想像してくれ…みたいな想像の余地を残したものなのかも?(もちろんそれだけじゃなく、作者自身が描く蓬莱山や須弥山もあるんだろうけど)
ともかく、色々な想像が出来て面白い。


次は同じく大徳寺の塔頭である高桐院に訪れた。大徳寺の塔頭巡りは高桐院でラスト。
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こちらが門を潜ったすぐ先にある苔の参道。
初夏は新緑に包まれる緑の回廊に、秋は紅葉が落ちて真っ赤に染まるそうだ。
しかし時期が12月末という中途半端な時期のため、道の両脇の植えられた木の葉は全てなくなっておりちょいと物足りない。
今回の旅行はこんなんばっかだな…とはいえ、観光客が少なくゆっくり出来るのも事実。


廊下と中庭。
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本堂脇から庭園へ降りると、苔生した墓碑や灯籠が散見された。
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今回の旅ではベンチ入り状態だったFE 55mm F1.8 ZAに付け替えて撮影。撮影者である自分のフレーミング能力が無いせいもあり、どうにも持て余している55mmのfast lensだ。
たまに使うとその綺麗さにびっくりする。


高桐院の見どころの楓の庭。
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本堂の前庭となっており、一面の苔の上に数本の楓と、中央に灯籠が配置されている。
例によって季節的な問題から楓の葉は全て落ちてしまっている。
すこしわかりにくいが、灯籠の周りの細い枝の木が楓である。
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秋になると赤く染まった楓の葉が苔の上に落ち、それはもう美しい光景になるらしい…らしい…くそ…こんなんばっかだぞ今回の京都!
そのうち絶対に秋に写真撮りに来る。例えそこが戦場であってもだ。チャンスはあと50回くらいあるはず。
そんな想いを胸に高桐院を後にした。


時計を観ると13時を回っていた。昼食にはちょうどいい時間…というかむしろ遅いぐらいだ。
今日も今日とて歩きまわっているのでかなり腹が減っている。
こんな状態でまた30分ぐらい歩かなければならない…
というのも、実は今日は自分にしては珍しく食事処が決まっていたからだ。
「町家紅茶館 卯晴」という紅茶の店である。


何故紅茶かというと、ちょうど一年半ほど前ぐらいから好んで飲むようになったことに起因する。
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自分は珈琲を飲むと胃の調子がおかしくなる(挽きたての珈琲ほど腹に来る)体質だったので、
勉強するときの眠気覚ましなんかにはよく親がストックしていたティーバックの紅茶を適当に選んで飲んでいた。
そして社会人になって紅茶好きの同期に出会い、やれダージリンは紅茶のシャンパンだ、
フレーバードティーはハズレが多い、温度は云々かんぬん等々彼から色々な話を聞いているうちに、
自分はいつも飲んでいる紅茶に関して何も知らないことに気付いた。


そして試しに茶葉を買ってみて、自分で淹れて飲んでみたのが始まりだった。
おそらく自分で淹れたというプラシーボ効果もあったと思うが、予想以上に美味しかったのを覚えている。
気付けば意識して色んな茶葉を買って飲んだり、紅茶の専門店(所謂ティールームという紅茶を淹れて出す専門店)なんかにも足を運ぶようになっていた。
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色々飲んでみて、紅茶は茶葉や産地の種類、淹れ方に至るまで思った以上に味の違いがあることに気付く。
だからこそ美味しい!と思える一杯を探し当てることが出来たときの喜びはなかなかのものである。


…話が長くなってしまった。
要は、せっかく京都に来たのだから、京都の美味しい紅茶の店に行くしかないと思ったわけ。
先程も言ったように大徳寺から「町家紅茶館 卯晴」までは徒歩で向かう。
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3km弱、30分程度歩く。
見慣れた日本の住宅立ち並んだ路地の奥に「町家紅茶館 卯晴」は建っていた。
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「町家紅茶館」の名の通り、昔からある町家を改修したティールームだ。
あじき路地の時も感じたが、京町家は窓が小さく、中の様子が窺い知ることが難しい。
そんなせいもあり、周りの住宅と比べると一際異彩を放っているように見える。

風合いのある木目の壁に、さりげないカラフルな看板が目を引く。
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得体のしれない京町家にファンシーな看板と、何やら楽しそうな雰囲気、というか秘密基地感がすごい。


わくわくしながら中に入ると屋根裏部屋に案内された。
そう、屋根裏部屋である。屋根裏部屋なのだ。大事なことなので3回言いました。


屋根裏部屋の広さはかろうじて10人座れるかといったところだろうか。
アンティーク調の家具や、カラフルな雑貨が並ぶ。
木製の本棚には紅茶の本から絵本まで、知的好奇心をくすぐるような本がたくさん並んでいた。
屋根裏部屋には夢が詰まっている、まさにそれを体現したかのような空間だ。
こんな場所で飲む紅茶はどんな味がするだろう。


14時という昼食時でもおやつ時でもない微妙な時間帯ということもあり、客は自分を含めて3組しかいない。
若い女性2人組のグループは一言も会話せず手にとった本に集中し、カップルは世間話に花を咲かせていた。
そんなゆっくりと時間が流れるような素敵な空間に、突如出現するゴツいカメラバッグを持ったシャッター音を響かせる男。どう考えても場違いである。
(※店内撮影の許可は取っております)


窓から僅かに入る光で、屋根裏部屋はとても自然な明るさだ。
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一通りあたりを見回し、そろそろ注文するか~とメニューを手にとってパラパラめくっていると、このページで手が止まった。
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一日一食限定、不思議の国のアリスをモチーフにした茶器を使ったティーセット。
不思議の国のアリスと言えば、イギリス生まれの有名な児童小説…ということくらいは自分も知っていたが、
如何せん読んだことがなかったので内容を全く知らなかった。
なので、この可愛くまとまった茶器と、イギリスといえば紅茶!というイメージから、
アリスの作中に「お茶会」が出てくるとすれば、それはもう可愛くて優雅で洗練されたものだろうし、
世の不思議な国のアリスファンはそんな素敵な気分に浸りながらこのティーセットを楽しむのだろうなぁ…
と思っていたのだが、後で不思議の国のアリスを読んでみると、作中ではそんな考えとは百八十度違う、
とんでもないお茶会が繰り広げられていることを知った。


その名も、"A Mad Tea-Party"(気違いのお茶会)である。
不思議の国のアリス」の主人公であるアリスは不思議の国に迷い込み、そこで文字通り様々な不思議に出会う。
「気違いのお茶会」もその一つで、女王様の怒りを買い、「時間殺し」の罰を受けて6時をずっと指したままになった時計を持った帽子屋と、
三月うさぎ(三月は発情期なので一番気が狂っている)、そしてヤマネの1人と2匹が毎日延々とお茶会をやっている(6時はアフタヌーンティーの時間)ところにアリスが来る、というストーリー。
アリスに対して、席は沢山あるのに「席はないよ」と言ったり、「ワインはいかが?」とそこには存在しないものを勧めたり、
答えのないなぞなぞを出したりと、とにかく言っていることが支離滅裂、故に「気違い」というわけだ。


「気違いのお茶会」に限らず、「不思議の国のアリス」に出てくるキャラクターはどれも個性的というかどこかヘンテコでおかしく、
読んでいるだんだんと頭が痛くなってきて、一体これどうやって収拾つけるの…?と思って読み進めていると、なるほどそういうことね!という終わり方をする。
そのラストがこれまでのごちゃごちゃを洗い流すように綺麗にまとまっており、読後はとてもすっきりした気持ちになった。
気になって色々な考察を読んでいると、作者が意図したのかどうかはわからないが、
作中の支離滅裂な言動や気違いにも込められた意味があるということがわかった。
その多くは当時の社会風刺のようであり、作品の綺麗な結末と合わせると「大人になっても子供でいたときの純粋さを忘れないほしい」というメッセージを感じた。


結局のところ、小恥ずかしくて「アリスのお茶会セット」は注文しなかった(そもそも売り切れだろうけど)のだけど、
今度来たときは是非とも注文して純粋な気持ちで楽しみたいと思った。
あと屋根裏部屋にアリスという組み合わせは卑怯。


さて、どうもブログを書いていると何でもかんでも書きたくなって話が脱線してしまうが…
代わりに注文したのはビーフシチューのセット。紅茶館だがしっかりとしたランチもやっている。
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そして美味い。歩き疲れた身体に濃厚なビーフシチューがしみる。ご飯が進む進む。
付け合わせのサラダの葉っぱ(名称不明)は実にみずみずしく、そしてシャキシャキで気持ちが良い。あっこれいい素材使ってる!って感じ。
あっという間に平らげてしまった。


食後にはお待ちかねのアフターヌーンティセットを。
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スタンドに載ったお菓子と、ポットに入った紅茶のセット。
スタンドとポットは両方ともガラス製で、かつ気取り過ぎないファンシーなデザインでまとめられている。
円型の台座に規則的に規則的に並べられたお菓子たちは、それぞれ形や大きさがてんでバラバラで自己主張が強く、楽しい。
そしてスタンドの下に敷かれたマットやトレーも全部ひっくるめて店のカラフルな雰囲気と実にマッチしていて可愛らしい。


もちろん紅茶は好きな茶葉を選ぶことができる。屋根裏部屋には茶葉の入った小瓶が置いてあるので、オーダー前にそこで香りを試すことが可能。
今回はダージリンを注文した。といっても、いつも自分はダージリンを注文するのだけど。
ダージリンは紅茶のシャンパンと言われる茶葉で、マスカットのような香り(マスカテルフレーバー)が特徴。
このマスカテルフレーバーが強いものが上質とされており、特に夏に摘まれる葉(セカンドフラッシュ)が最も香りが強く高級品とされている。
この香りを口の中に広げながら甘いものを食べるのが好きで、紅茶の店に行ったときはだいたいいつもダージリンを注文する。


ガラス台のお菓子を手に取り、少しだけかじって味わう。
そして、口の中の甘味がなくならないうちに紅茶を口に含み、お菓子を溶かすように馴染ませる。
このとき、暖かな香りと共に甘さが口の中に広がっていく幸福感が堪らない。
所謂至福の時というやつである。
しかしそんな至福の時も長くは続かず。また一つ、一つとお菓子はなくなっていき、終いには何も乗ってないガラスの台のみが残された。
その虚しさは平日会社の昼休みの終了時刻が刻一刻と迫るあの感覚に似ている…


余韻に後をひかれつつも卯晴を出て、次に向かったのはMissliM Tea Place(ミスリム)というこれまた紅茶専門店。
いつものようにGoogle Mapにおまかせで最短ルートをひくと、京都御苑を貫くルートになった。
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京都御苑を通る頃には15:30を過ぎていた。12月末なので日が傾くのも早く、斜光が木々に長い影を作る。
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ところでこの京都御苑、めちゃくちゃ広い上に一面に砂利が敷き詰められておりとてつもなく歩きにくい。
スニーカーで来るところではなかったのでは…?外側回ったほうが良かったかな…


そんな京都御苑をなんとか抜け、トータルで30分少々歩いてミスリムに到着。
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白塗りの壁と不揃いの長方形の窓からはモダンな雰囲気を感じる。
ネットで京都の美味しい紅茶の店を探していたときに真っ先に出てきたのがミスリムだった。
ミスリムならとにかく美味しい紅茶が飲めるというクチコミ、そしてマスター自身の「紅茶を美味しくいれることには自信がある」という言葉(どこかのブログに書かれていたもので、本人が実際に仰ったかどうかは不明)に強く惹かれた。
普段自分が適当に淹れている紅茶とプロが淹れた紅茶は一体全体どれぐらい違うのか?それが気になって気になってもう行くしかないと思ったのだ。


おそるおそる店内に入ってみると、そこには白と紺の規則的なアーガイル模様が敷き詰められた床と、
外の壁と同じく真っ白な内装、そして濃い茶色の調度品が並べられていた。
店内でかかっている音楽は入口付近に置かれたレコードプレーヤーによるもの。
壁の棚にはレコードが沢山並んでいた。


そんな空間に目を惹かれつつ、「一人です」と告げると1階のカウンターに案内された。
建物は2階建てで、2階はちょうど1階を見下ろせる吹き抜けの構造になっている。
上から談笑する声が聴こえきたので、2階にも何組かいるのだろう。
1階の席数は少なく、フロアの広さもそこまでではないが、この吹き抜けのおかげで部屋の広さ以上のゆとりと開放感がある。
前述のとおり席数が少ないので一度に入れる人数も多くなく静かであり、実に居心地のいい空間だ。


ちなみにミスリムの中では一切写真を撮っていない。なんとなく写真を撮るのは無粋かな…と。
なので、内装について気になる方はこちらのブログを参照してほしい。
d.hatena.ne.jp
自分が案内されたのが1階ということもあり、2階からの景色を見れなかったのだけれど、
2階から1階を俯瞰したときの、焦茶色の柱によって切り取られたアーガイル模様の床や家具の並びは綺麗だ。
この柱の格子はまるでフォトフレームのようだなと思う。


さて、例によって注文はダージリン・セカンドフラッシュ
前述した、マスカテルフレーバーが最も色濃く出る夏摘みのダージリンだ。
カウンター越しにマスターの作業を見つつ、紅茶が出てくるのを待つ。


待っている間にも、自分より先に注文をしたお客さんのところに紅茶が運ばれていく。
そしてその度マスターがレコードプレーヤーのレコードを入れ替え、
流れ出す音楽が店内の雰囲気をガラッと変えていく。
お客さんの雰囲気や淹れた紅茶に合わせて曲を選んでいるのだろうか?
何にせよ心ゆくまで紅茶を楽しんで欲しいというマスターの心遣いやこだわりが感じられる。


10分くらい待ったところで窓際の席が一つ空いたので、移らせてもらえることになった。
それから目を閉じて待つこと20分(結構疲れていた)、ついにねんがんのダージリン・セカンドフラッシュと対面だ。
紅茶が到着した直後に席のちょうど真上の電気が点けられた。
自分が目を閉じていたのを察していたマスターの粋な計らいだろうか?


注文してから紅茶が出てくるまでにトータルで30分以上かかっている。
いくらなんでも時間がかかりすぎでは?と思うかもしれない。
自分が家で紅茶を入れるときは、まず電気ケトルで湯を沸かし、それをポットに注いで3分待つ…という手順なので、10分もかからない。
しかしその時間こそが「時間をかけてでも美味しい紅茶を味わって欲しい」というミスリムのこだわりなのかもしれない。
そして「待ち」によって生まれた「空腹は最大のスパイス」の効果により、身も心もも紅茶を味わう準備は万端というわけだ。


さて、肝心の味はどうだったのかというと…
冗談抜きで今まで飲んだ紅茶の中で一番美味しかった。
ティーカップに入れられた紅茶を口に含んだときの、口の中いっぱいに広がる香りは、
今まで感じたことのないような芳醇さだった。


本当に驚いた。淹れ方次第でここまで変わるのかと。
というのも、自分もミスリムで淹れられているダージリン・セカンドフラッシュと同程度の価格の茶葉を別のお店で購入し、
(ミスリム店内で淹れられる茶葉は購入することが可能であり、メニューで茶葉の値段を確認できる)
自宅でしばらく飲んでいたのだが、それよりも遥かに美味しかったからだ。
最も、電気ケトルで適当に沸かして時間も適当に計って淹れたものだったのだけど…
とにもかくにもミスリムで飲んだ紅茶の味は衝撃的で、この京都の旅の最も忘れられない出来事の一つになったと思っている。
京都に住んでいる人が本当にうらましい…


満足感に後をひかれつつも、ミスリムを後にして次の目的地へ向かう。
次の目的地は1日目にも訪れた花見小路通だ。
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1日目のブログを更新したのが数ヶ月前だったので覚えている人はいないと思うのだが、
そこで一つやり残したことがあったのだ。
それは数あるライカ(ドイツのカメラメーカー)のショップの中で「世界で最も美しい」と言われる「ライカ京都店」の撮影だ。

1日目に訪れたときはちょうど定休日であり、明かりの灯ってない店舗を外から観るだけという虚しいことをしただけだったが、今日は違う。
ネットの情報から営業中であることは確認済みだ。


現地に到着して営業中であることを確認。早速撮影に取り掛かる。煌々と灯るライカの文字。
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このブログにて外観を紹介するのは初めてだと思う。先ほど紹介した「町家紅茶館 卯晴」と同様に、古くからある京町家を改装したその店舗はとても美しい。
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年末ということもあり、観光客だけでなく買い物客などで混雑する花見小路の人通り・車通りは多く、シャッターを長く開けているとどうしてもその残滓が残ってしまう。
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そんな状況ではさすがに道路の真ん中に三脚を立てることは出来ず、かと言って反対側の路肩に立てることもできず(ライカ京都店とは反対側の路肩には別のお店が存在)
なかなか難易度の高いロケーションとなっていた(一体M氏はどうやってあんな綺麗な写真を撮ったのだろう…)。


そんなことを考えながらなるべく邪魔にならなさそうな道路の隅っこで構図を作っていると、怒声が聞こえた。
どうやら車に傷をつけたとかつけてないとかで揉めているらしい。
しかも運の悪いことに外国人観光客が日本人の車に何かをした、という状況のようだ。
まず外国人が何かをして、それに対して何の謝りもしなかったので、日本人が怒っている、そう捉えられた。
しかしお互いに全く言葉が通じず(英語圏じゃないみたい)、文化も違うのでやり取りが一向に進まない。
おそらく外国人も何故自分がいちゃもんをつけられているかわからないといったような塩梅だ。
日本人があまりにもしつこいので、挙句の果てに外国人が手を出してしまい、更にヒートアップ。
狭い小路に車がずっと停車しているので、後ろにどんどん車がたまってきている。
結局警察が出動し収拾をつけるという事態になっていた。
異文化コミュニケーションって大変だな…


ライカの前も立ち往生する車で完全に塞がれてしまい、こんな状況では全く写真が撮れない…やれやれまいったなということで、
外から撮影しているだけだったライカ京都店の店内を覗いてみることにした。
室内は和のテイストを散りばめつつ、ガラス張りのショーケースが並ぶ落ち着いた空間になっている。
さすがライカ、どれもお高い。しかしいつかは手にしてみたいと思わせる圧倒的な存在感。


2階では定期的に著名な撮影家の個展をやっているらしく、自分が行った時はちょうど日本のセイケトミオ氏がヴェネツィアに赴いた際に撮影したモノクロ写真がいくつも展示されていた。
ベンチに座り、飾られている情緒あふれる写真を眺めながらかつて自分がヴェネツィアに行ったときのことを考えていた。
ヴェネツィアに旅行にいったのは今からちょうど3年前の大学の卒業旅行だった。
その頃はまだカメラを始めたばかりで、ちょいと高めのコンデジを携帯し、師匠のアドバイスを元に思うがままにシャッターを切っていた。
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自分にとってカメラを持って旅行の楽しさに目覚めた旅だったと思う。
あの頃は構図や露出なんてあまり考えずに撮っていたわけだけど、色々な撮り方を知った今、ヴェネツィアに行ったら一体どんな写真が撮れるだろう?とか考える。


そんなことをして時間を潰していると外が静かになってきた。
そろそろ良いかな?と思って外に出ると人も車も大分少なくなっていた。
今がチャンス!とすぐに撮影の準備をして、シャッターを切る。
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16-35mmF4だとシャッタースピードを長くしなければならず、ゴーストが写ってしまうということで、55mmF18に変更して短期決戦。
画角は狭いものの、そこそこ綺麗に撮れたか…?


ひとまずこれで満足したことにして(というか、かれこれ2時間くらい外にいるので寒さを我慢できなくなってきて)、帰路についた。
今日も今日とて疲れ果て、夕飯はコンビニ飯()で。
そして帰り際に京都タワーを一枚。
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1日目の夜に撮った京都タワーの写真はどうも味気なかったので、手前にイルミネーションを入れ、ぼかし気味に撮影。
こうすると電飾一つ一つが光の玉にみたいになる。
理想としてはもう少し大きい玉になって欲しかったが…これはこれでいいか。


さて、最終日である3日目は今回の旅の最大の目的である嵐山に向かう。
嵐山といえば竹林で有名な京都の有名な観光スポットだ。
早朝に行かなければ間違いなく自分が撮りたい写真は撮れないと思っていたので、その日は写真の編集やSNSへの投稿もそこそこに、早めに布団に入ることにした。
願わくば後悔なく旅を締めくくることを祈って。


part4に続く。「待て、しかして希望せよ!」

スニーカーを修理に出してみた

靴集めが趣味というわけでは全くないのだが、靴はそれなりに気に入ったものを選んで履いてきた。
特に華奢で細身なタイプが好きで、浪人だった予備校生~社会人一年目まではずっとAdmiralというメーカーのスニーカーを履いていた。
www.admiralfootwear.com
Admiralは値段の割にはデザインが小奇麗にまとまっており、ごちゃごちゃしていないシンプルさにちょっとした主張が入っているところが自分の好みにピッタリだった。
…ただある一点を除いては。


そう、脆すぎるのだ。


特にWATFORDというシリーズが好きだったのだが、これが特に弱い。
華奢スニーカーの宿命なのか、買って三ヶ月もしないうちに底がベロンと剥がれ、アッパーとソールは分離し、つま先の皮はボロボロに…
そもそも一足目のWATFORDを履いていた時はメンテナンスを全くしていなかったり、思いっきり走ったり、踵の削れを気にしなかったり、雨の日も履いたりとそもそも履き方がまずかったというのもあるが、
二足目を買って細心の注意を払って履いていても三ヶ月でダメになるのが半年に伸びたくらいだったので、これはもうダメだと。。
いくら気に入った靴でも、常に細心の注意を払わないと履けないのではちょっと…

そもそも同じ靴を履きすぎだという問題もある。
靴集めが趣味かどうかに限らず、靴というものは何足か所持して適材適所で履き替えることで各々の劣化を防ぐ、というのが本来の運用方法だろう。
雨の日はゴム製のレインブーツや防水または撥水スプレーをかけた革靴を履くべきだろうし、
写真を撮りに行くときは長く歩くことや足場の悪さを想定して運動靴や登山靴を履いたほうが疲れずにすむ。

それはそうするとしても、単に遊びに出かけるときのための靴として、もう少し丈夫なもの欲しい…ということで、8年間履いてきたAdmiralから文字通り?足を洗い、新しいメーカーに手を出すことにした。
そこで目をつけたのがSPINGLE MOVE(以下スピングル)である。
spingle.jp
スニーカー好きの人にはおそらく有名なメーカー。
アッパーまで巻き上げられたソールが目を引く、広島発のメイド・イン・ジャパン・シューズだ。


この特徴的な形状は「バルカナイズ製法」という製法で作られているらしい。
ゴム底と靴本体を接着し、硫黄を加えた釜で熱と圧力をかけることによって、ソールとアッパーの結び付きを強くすることができるそう。
他にどんな製法があるのかわからないが、おそらく単に縫い合わせているか、一体型(そんなのあるのかな?)だろう。
バルカナイズのような所謂熱で「はじけてまざれっ!!」な製法は、単に縫い合わせる方法よりも強度を保てそうだし、写真を見た感じだとちょっとやそっとじゃ剥がれないように見える。
以前履いていたAdmiralはアッパーとソールが剥がれるところから崩壊が始まっていたので、両者の結びつきが強くなるのは心強い話である。


そして結びつきだけではなく、巻き上げられたソールも見た目かなり厚く、耐久性やグリップ力に期待できそうだ。
デザインに関しても、すっきりとしたアッパーに、目を引くソールという、まさに”シンプル+ちょっとした主張”を兼ね備えた形であり、自分の理想に合っている。


そんなこんなで選んだのがこの一足。
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アッパーにカンガルーレザーを採用していて面白そうだなと思ったのと、当時ネイビーにハマっていたのが選出理由。
カンガルーレザーは軽く・柔らかくよく伸びる・タフと三拍子揃った皮らしく(本当にそんな調子のいい皮があるのか?)、
調べてみるとサッカースパイクの半数はカンガルー皮が利用されているらしい。


実際に履いてみると、まるで長いこと履いてきた靴のように足に馴染む。
そしてソールのグリップがめちゃめちゃ効いてものすごく歩きやすい。
足を地面についた時のブレがこれまで履いていた靴よりもかなり少ない。
これはもしやと思い試しに走ってみると、驚くほど走りやすい(華奢スニーカーではまずご法度だが)。
値は張るが、良い買い物をした。


…と、これが去年の2月。


そんな素晴らしい靴も1年履けばさすが劣化してくる。
気づいたらソールの踵部分が残念な状態になってしまっていた。ついでに言うと踵のライニングにも穴が空いた。
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履いていないときはシューレースを入れる、雨の日は絶対に履かない、そしてバス!バス!バス!(靴を引き摺る音)とならないように注意を払い、なるべく垂直に足を地面につけるように歩いていたはずなのにこれである。
とはいえ1年も保ってくれたのだから、これまで履いていた靴とは雲泥の差である。


ちなみにアッパーは全くの無傷。
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(左は試着中の自転車用シューズ、右がスニーカー。つま先あたり汚れているのはメンテナンスをサボっているからであり、油分を補給した後は回復している)
加えて未だアッパーとソールが剥がれる気配が微塵もないのはさすがバルカナイズ製法といったところか。


これ以上履き続けると間違いなく踵のソールに穴が空いて…という残念な未来が見える。
お高いスニーカー、しかもアッパーは無事なのだから修理してなんとか履きたい…
幸いスピングルはメーカーの方で修理(補修)サービスを提供している。
spingle.jp
そもそもこんな特徴的なソールは他に無いので、公式で修理してくれないとどうしようもないというのはあるが。
ともかく、修理を出す先を悩まなくて良いし、公式サイトの写真から仕上がりもなんとなく予想がつくという点ではありがたい。
ちゃんとした補修サービスがあるというのもスピングルを選んだ理由の一つである。


というわけで、やっとタイトルの「スニーカーを修理に出してみた」の本題に入る。
会社帰りにスピングルの店に立ち寄り、靴の状態から見積もりを出してもらう。
修理内容は踵のソールとライニングの張り替えで、修理費は値段の1/3くらいで修理出来るとのこと。
これは値段にして以前履いていたスニーカーと同じくらいである。


そう考えると安いスニーカーを使い捨てしたほうがいいような気もするが、
そもそも自分が好きになるようなモデルは3ヶ月~半年でオシャカになっていたので修理に出した方が得である。
何よりも、まだまだ履ける靴を捨ててしまうのは悲しいし、とにかく良い靴で愛着も沸いているのでできるかぎり履き続けたい。
そういうわけで迷いもなく修理をお願いした。


それから一ヶ月が経過し、今月頭に修理が完了した靴が戻ってきた。

修理前の写真がないのでわかりにくいが、踵のライニングは綺麗に修理されている。ほぼほぼ購入時と遜色ないと思って問題ないだろう。
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ライニングが削れて穴が空くのは靴の中で踵とライニングが擦れることが原因だろう。
サイズが合っていなかったり、しっかりと靴紐を締めずに緩い状態で履いてしまうと踵が動いてしまう。
これからは踵がずれないように気をつけていきたい。


ソールは継ぎ足しするように補修される。
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継ぎ足したソールと元々の一枚ソールの継ぎ目が非常にわかりやすくなってしまっている。
これはもうなんというかしょうがないのだが、先ほど説明したバルカナイズ製法ではアッパーとソールを熱で(おそらく)固着させるので、
後からソールをまるごと外して交換することが難しいのだと思う。
したがって、補修では中途半端に削れたソールを削り、土台を作ってから継ぎ足すという方法しかないのだろう。
とはいえ、裏返さないとわからないレベルなので特に問題なし。


肝心の歩き心地はどうかというと、やはり購入当初のようにはいかない。
踵のみ補修したせいで、踵高になってしまい歩いた時に踵に少し違和感を感じる。
というのも、靴のソールというのものは履いていると全体的に削れていき、特に踵の削れが酷くなる、というのが通常の劣化だと思う(違う人いたら教えて欲しい)。
このとき踵だけではなくつま先~土踏まず手前までも少しながら削れるということを考えると、踵だけ補修すると踵高になってしまうというわけ。
ものすごく気になるというわけではないのでこちらも許容範囲か。


踵の方が削れやすいので、修理後の状態からちょっと削れたら調度良くなるのでは?とも思う。
それで次は全ソール張替えかな。


と、スニーカーの修理はプラマイ色々あるものの、良いスニーカーもしくは気に入ったものを長く履きたい、という人にはスピングルはぴったりなメーカーではないかと。